目標次第で何もかも変わる

以前こんな記事を見かけました。
本田圭佑15歳の挫折―ガンバユースに上がれなかった理由
「今や世界トップレベルのプレイヤーとなった本田も、昔は日本のクラブ内ですらあまり評価を得ていなかった。」といった類の話です。
で、こういった
「今すごい人が実は昔はダメだった」
みたいな話は実はよく起きていることなんです。それはなぜでしょうか?

僕はこの現象の根本的な原因は「それぞれの目標設定の違い」にあると考えています。
この話における目標設定とは、同じ分野でも”いつ”,”何を達成するか”、の違いで、サッカーだったら、「25歳の時点で日本代表になる」とか「18歳でインターハイ優勝する」とかそんな感じのものです。

目標設定が違うと何が変わるのか、わかりやすく、具体的な事例で考えてみましょう。
例えば、twitterのフォロワー数を増やそうと考えているAさんとBさんがいるとします。

この二人は同じ「twitterのフォロワー数」という成果指標だったとしても、
Aさん:2017年12月31日時点で100万フォロワーを達成する!
Bさん:2014年1月31日時点で5000フォロワーを達成する!
という目標設定をしています。(アカウントは0フォロワーからスタート)

二人の目標はペース的にはどちらも結構大変です。大変だし、どちらの数値も一般人に比べればとても多いフォロワー数と言えるでしょう。
この目標を設定した二人は、まず最初に何をし始めるでしょうか。(僕もSNSマーケティングの専門家ではないので妄想でしかないですが)

・Aさんの目標と同程度のフォロワー数を持っているのはホリエモンとかのような有名人です。ツイートのテクニックや力技では到底いつになっても届きそうにありません。よって目標をどうしても達成したいAさんの取るべき行動は、「自分を磨き有名人になる道を模索する」ことになります。
・その一方でBさんの目標は、ペースこそ大変ですが、「それっぽいツイートを連発しつつ色んな人にフォローとリムーブを繰り返す」とかすればなんとか今からでも5000フォロワーには届きそうです。

するとどうなるか。
2014年1月31日時点でのフォロワー数は、
・人間力を磨いたAさん→全く伸びない(知り合いの100人くらい)
・フォローとリムーブを繰り返したBさん→めっちゃ伸びて5000人を達成
みたいなことになります。そして、ただ観客として見ている周りの人はその時点で
「Bさんのがツイッターのフォロワー獲得において優れている!」
と判断します。お客さんにとっては彼らが何を目指しているか、なんかより”今どうであるか”の方が圧倒的に重要だからです。
その後に関して何が言いたいか想像はつくと思いますが、小手先のテクニックでの限界に達したBさんはその後の成長が鈍化し、その一方で自分の中身を磨き、名をあげていったAさんのフォロワーはある時点で急増を始めます。そして観客はこう言います。
「やっぱりAさんすごかった。」

この二人の違いはなんでしょうか?才能でしょうか?環境でしょうか?初期条件でしょうか?
改めて見てみると、
・二人とも設定した目標を達成するためにとるべき妥当な判断をしている(二人とも頭が良い)
・インターネットの環境は誰でもかなり平等
・初期条件(0フォロワー)も同じ
で、とにかく違うのは「目標設定」だけです。Aさんにとって、小手先でフォロワーを集めることなんてどうでも良かったんです。

上記のツイッターの例は、わかりやすくするためにとても極端な例を出しましたが、
・ガンバのユースにはなれなかったけど”世界のトッププロ”になった本田選手 と
・ガンバのユースでレギュラーになったけどその後”普通のプロ”になったその他の選手
の間にもこれに近い違いがあったんじゃないかと思います。勝手な想像ですが。

インターハイで勝つために”今やるべきこと”と世界でトップになるために”今やるべきこと”は例え高校生だったとしてもそれなりに何か違うはずです。

自分の経験上も、テニスの練習試合で本気で勝ちに行く人(僕)より、練習試合では本番で勝つための実験的な試みをして負ける人のほうが全然伸びていたような記憶があります。大事なところで結果を出すために、常に他のところでも結果を出し続ける必要なんて無いんです。(勿論ただ負けるのが良いわけではありません)

ベンチャーの世界でよく話題になる「Amazonの圧倒的な先行投資」も、今儲けることより10年20年先で圧倒的に勝つことを目標にしているからこその判断なんだと思われます。

スタートアップ界隈でもよく「スタートアップは〜〜をすべき」みたいな話題が登りますが、スタートアップにも様々な目標設定のしかたがあって、2年後に5億でバイアウトすればいい人と10年後にgoogleレベルになりたい人では「今取るべき行動」は全く違うものになるはずです。
世界1位になりたい人は海外サービスのローカライズをやることは妥当だとは思えないけど、数年後に数億円持てばいい人は逆に海外サービスのローカライズこそが正しい戦略になると思います。

投資家や他の起業家からアドバイスを貰う時も、その人持っている目標のレベル感を把握していないと、まったく咬み合わない会話をしてしまうことになります。勿論、様々な視点から様々なアドバイスを貰うことは大事だと思います。でも、目標のレベル感が違うのであればそのアドバイスは完全に無視して良いと思います。本田になりたい人が、高校サッカーでインターハイに行きたい人からアドバイスを貰ったところで、やっていることが根本的に違うんです。

僕自身、この1年全く成果が出せなかったりやり始めたことを途中でやめたことが何度もあったことを思い出して、ココ最近情けない気分になっていました。
ただ、そもそも自分が何を成し遂げたくて起業したのか、本当に気合しかなかった最初の頃に何を考えていたかを改めて考えてみると、この1年の「とにかく小さく試して小さく失敗する」姿勢はそこまで間違えていなくて、むしろ、ブログ炎上後とかに「とにかくさくっと小さい額でもバイアウトしよう」とか考えて作ったプロダクトに感じた違和感は、そもそもそんなことをしたくて起業したわけではないから当然のものだったのかもしれません。
僕が一番やっていけないのは自分に嘘をついてまで目標を変えることで、また自分より低いレベルの目標感を持った人のアドバイスを真に受けるようなことだと思われます。

実験に費やしたこの1年は自分の高い目標があって先行投資で、これからも自信を持ってやり続ければいい。と自分に言い聞かせたいがための自己満足長文エントリ、ご一読ありがとうございました。

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